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ドラマ考察

十角館の殺人が実写不可能と言われたのはなぜ?衝撃の一行の再現方法は?

『十角館の殺人』とは綾辻行人さんの代表作であり、全世界シリーズ累計670.万部の大ベストセラー作品。

この作品はラストに衝撃の展開を見せるミステリーであり、そのトリックは実写化不可能と言われていました。

しかし2024年3月についにHuluで実写化が発表され、ラストの実写化不可能と言われた部分はどう再現したのかと多くの人を驚かせました。

『十角館の殺人』はなぜ実写不可能と言われていたのでしょうか?

今回は『十角館の殺人』の実写不可能なトリックの再現方法について調査したいと思います!

 

十角館の殺人が実写不可能と言われたのはなぜ?

『十角館の殺人』の最大の魅力は衝撃のどんでん返しですが、これは別々に描かれていた登場人物が実は同一人物だったと明かされる展開にあります。

小説では描写可能なこのトリックですが、ドラマや映画では登場人物の顔がわかってしまうので実写不可能と言われていました

なぜ『十角館の殺人』が実写不可能と呼ばれているのか、理由について次に詳しく解説していきます!

 

『十角館の殺人』の舞台と登場人物が別々に描かれているから

『十角館の殺人』の舞台は十角館がある角島とそこから離れた本土の2箇所に分かれています。

各場所には以下のような登場人物が存在します。

  • 角島の登場人物

大学のミステリー研究会で、エラリイ、アガサ、ヴァン、ポウ、ルルウ、カー、オルツィという有名作家名のニックネームで呼び合い、本名は明かされません。

  • 本土の登場人物

江南孝明、島田潔、守須恭一、中村紅次郎など

この二つの舞台と登場人物たちが交互に描かれるため、この中に同一人物がいるとは気が付かない構成になっています。

 

真犯人のニックネームを勘違いさせる仕掛けがあるから

物語は主に、角島に滞在している大学生たちの間で発生する連続殺人事件を中心に展開します。

その謎を解明すべく、本土では江南たちが奔走します。

しかし、実は「守須恭一」と「ヴァン・ダイン」が同一人物であり、彼こそが事件の真犯人だったのです。

島と本土、それぞれの視点で物語が進行するため、読者は「守須恭一」と「ヴァン・ダイン」がまったくの別人物だと思い込みやすくなっています。

さらに、主人公の江南孝明が大学のミステリー研究会で「コナン・ドイル」と呼ばれていたことから、読者は自然と「守須恭一」を有名作家の「モーリス・ルブラン」だと思い込んでしまうのです。

その思い込みが覆される、守須恭一が「ヴァン・ダインです。」と自分のニックネームを名乗るシーンは、多くの読者から「衝撃の一行」と呼ばれています

 

十角館の殺人が実写不可能と言われた衝撃の一行の再現方法は?

『十角館の殺人』で実写不可能と言われた衝撃の一行の再現方法は、

  • 守須とヴァンのスタイリングを変える
  • ヴァンの顔の印象が残らないような演出をする

ことで見事に実写不可能を再現しました。

『十角館の殺人』の実写化で最も注目されていたのは、守須恭一とヴァン・ダインが同一人物だと明かされる衝撃の一行をどのように再現するか

ドラマ版では、この難しいトリックを次のような巧みな演出と撮影技術で見事に再現していました。

ではそれぞれ詳しくご紹介していきます。

 

守須とヴァンのスタイリングを変えている

守須の主な服装は黒のライダースジャケットが採用されていて、地肌が白く協調されるような配色。

一方、ヴァンは薄いグレーのスウェットを着用し、十角館の暗い照明の下で浅黒い肌が強調されるような配色です。

ヴァンはスウェットで体形を誤魔化しており、ダボっとした印象を与えるように演出されていて、シャープな守須のスタイルとは全然違う印象を与えます

また守須が室内に登場するシーンでは顔に当たるライトを強調することで白飛ばしの効果を使用しており、より両者の違いが強調されています。

 

ヴァンの顔の印象が残らないような演出をしている

ヴァンは風邪を引いているという設定でマスクを着けており、顔の印象が残りにくいように演出されています。

引きで写っているシーンではマスクを外し、寄りのシーンではマスクを付けており、常にマスクで顔を隠してはいないので、顔を誤魔化しているという印象も与えません

守須は眼鏡をかけ、髪型はオールバックとかなり切れ者な印象になっています。

このように、CGなどに頼ることなく役者の演技力、スタイリング、撮影技術などを駆使して実写不可能と言われた衝撃の一行を再現しています!

そんなニ役を見事に演じ分けたヴァン=守須役のキャストについてはこちらでご紹介しています。

今後ブレイク間違いなしですね!

十角館の殺人で守須役キャストは誰?

 

まとめ

今回は『十角館の殺人』がなぜ実写不可能と言われていたのかについて調査してきました。

『十角館の殺人』では、別人と思っていた登場人物が実は同じ人物だったという衝撃の結末が、映像で表現することは出来ないと言われていました。

今回、その難題にCGなど特殊な技術を使わず、役者の力と撮影方法だけで再現したドラマ版が大きな話題になっています。

守須とヴァンが同一人物だと把握した上で再度Huluで『十角館の殺人』を観ると、新しい発見もあってオススメですよ!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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